
TシャツOEMとは?依頼の流れ・費用・最小ロットを徹底解説
オリジナルのTシャツを作りたいと考えたとき、選択肢のひとつになるのがTシャツのOEMです。 アパレルブランドの商品として販売するTシャツをはじめ、企業やショップのオリジナルグッズ、スタッフウェア、スポーツチームのウェア、イベント用Tシャツなど、さまざまな目的でOEMが活用されています。
一方で、初めて依頼する場合は、「何枚から作れるのか」「費用はいくらかかるのか」「既製Tシャツへのプリントと何が違うのか」「デザインが決まっていなくても依頼できるのか」など、分からないことも多いのではないでしょうか。
TシャツOEMでは、生地やシルエット、サイズ、縫製仕様、プリント・刺繍、ブランドネームなどを指定して商品を作ることができます。 ただし、作り方や数量によって費用、最小ロット、納期が大きく変わるため、依頼前に基本的な仕組みを理解しておくことが大切です。
この記事では、TシャツOEMの基本から、依頼の流れ、費用、最小ロット、生地、加工方法、OEM企業の選び方まで、初めての方にも分かりやすく解説します。
TシャツのOEM先をすぐに探したい方へ
作りたいTシャツのイメージや希望条件がある程度決まっている場合は、対応アイテムや地域、得意分野などを比較しながらOEM企業や縫製工場を探すことができます。
目次
TシャツOEMとは?
TシャツOEMとは、自社ブランドなどで企画したTシャツの製造を、OEM企業や縫製工場などの外部企業に委託する方法です。
OEMは「Original Equipment Manufacturing」の略で、アパレル業界では、自社で工場や生産設備を持たずにオリジナル商品を製造する方法として広く利用されています。
Tシャツの場合、既製の無地Tシャツにプリントや刺繍、ブランドネームなどを加える方法から、生地やサイズ、シルエット、縫製仕様まで指定してオリジナルのTシャツを製造する方法などがあります。
| 作り方 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 既製Tシャツ+プリント | 既製の無地Tシャツにプリントや刺繍を加える | 少量・短納期で作りたい場合 |
| OEM | 生地、サイズ、シルエット、縫製などからオリジナルで製造 | ブランド独自の商品を作りたい場合 |
| ODM | 企画やデザイン、仕様提案から依頼できる | 商品企画から相談したい場合 |
ブランド独自の着心地やシルエット、生地感まで表現したい場合は、生地や型紙から作るOEMが向いています。
一方で、既製Tシャツへのプリントに比べると、OEMはサンプル作成や仕様調整が必要になるため、最小ロットが大きくなったり、納期が長くなったりする傾向があります。
TシャツOEMを依頼する流れ
TシャツOEMでは、作りたい商品のイメージを整理し、OEM企業に相談したうえで、見積もり、仕様決定、サンプル作成、量産という流れで進めるのが一般的です。
TシャツOEMの基本的な流れ
STEP 1
作りたいTシャツの内容を整理する
デザインや生地、数量、予算、納期など、分かる範囲で希望条件を整理します。 すべての仕様が決まっている必要はなく、参考画像や近い商品があるだけでも完成イメージを伝えやすくなります。
STEP 2
OEM企業・縫製工場を探す
希望ロットや作りたい商品のテイストに対応できる企業を探します。 小ロットが得意な企業、国内生産に強い企業、海外量産を得意とする企業、商品企画から提案できる企業など、それぞれ特徴があります。
STEP 3
見積もりを依頼する
数量、生地、加工内容などを伝えて見積もりを依頼します。 仕様がまだ確定していない場合は、概算での見積もりになることもあります。
STEP 4
生地やサイズ、加工仕様を決める
生地の素材や厚み、着丈、身幅、肩幅、袖丈、襟の仕様、プリント方法などを具体的に決めていきます。 ブランドネーム、サイズネーム、洗濯表示、下げ札などをオリジナルで作りたい場合も、この段階で相談します。
STEP 5
サンプルを作成・確認する
量産前にサンプルを作り、実際のサイズ感、生地の質感、縫製、プリント位置などを確認します。 必要に応じて修正を行い、量産する商品の仕様を確定します。
STEP 6
量産する
サンプルの仕様が確定したら量産に進みます。 数量、カラー、サイズごとの内訳、納期などを最終確認しておきましょう。
STEP 7
検品・納品
縫製不良、汚れ、プリント不良、サイズなどを確認し、問題がなければ納品となります。 個包装や値札付け、指定倉庫への納品などに対応している企業もあります。
初めて依頼するなら、まずこの5つを整理
- 作りたいTシャツのイメージ
- 希望する数量
- 予算
- プリント・刺繍の有無
- 希望する納期
サンプルだけ依頼できるかは企業によって異なる
サンプル作成に対応しているOEM企業は多くありますが、サンプルのみの依頼を受け付けているかどうかは企業によって異なります。
OEMでは、量産を前提としてサンプルを作成するケースもあります。 「まず1着だけ試作してから量産するか判断したい」と考えている場合は、問い合わせ時にサンプルのみの依頼が可能か確認しておきましょう。
TシャツOEMの費用はどう決まる?
TシャツOEMの費用は、「1枚○円」と一律に決まっているわけではありません。 生地や数量、プリント方法、仕様など、複数の要素を組み合わせて決まります。
TシャツOEMの費用イメージ
Tシャツ本体の製造費 + プリント・刺繍 + ネーム・タグ + 検品・包装 + 送料など
| 価格に影響する項目 | 費用が変わる主な理由 |
|---|---|
| 生地 | 素材、厚み、品質、機能性などによって変わる |
| 数量 | 同じ仕様なら数量が多いほど単価が下がりやすい |
| プリント | 方法、色数、サイズ、加工箇所によって変わる |
| 刺繍 | 大きさやデザインの細かさなどによって変わる |
| ネーム・副資材 | ブランドネーム、洗濯表示、下げ札、袋などで追加費用が発生する場合がある |
| 生産地 | 国内・海外で人件費、輸送費、生産条件などが異なる |
また、量産費用だけでなく、サンプル作成費や修正費、送料などが別途必要になることもあります。 見積もりを比較する際は、単価だけでなく、どこまで費用に含まれているかを確認しましょう。
単価だけで発注数量を決めないことが重要
数量を増やせば1枚あたりの単価を抑えやすくなりますが、必要以上に発注すると在庫が残る可能性があります。 製造単価だけでなく、販売予定数量や在庫リスクまで考えて発注数を決めましょう。
TシャツOEMの最小ロットは何枚から?
TシャツOEMの最小ロットは、企業や作り方によって大きく異なります。 特に、「既製Tシャツを使うのか」「生地から完全オリジナルで作るのか」で必要な数量が変わります。
CASE 1
少量で作りたい
既製Tシャツ+プリント
数枚〜数十枚程度から対応している企業もあり、小ロットで始めやすい方法です。
CASE 2
ブランドらしさを出したい
既製ボディ+ネーム・加工
既製品を活用しながら、ネーム交換やプリントなどでオリジナル性を加える方法です。
CASE 3
完全オリジナルで作りたい
生地・型紙からOEM
生産準備が必要になるため、一定数量以上のロットが求められることが一般的です。
また、最小ロットは「合計数量」ではなく、「1デザインあたり」「1カラーあたり」で設定されている場合があります。
たとえば合計100枚を希望していても、5色×20枚では対応できず、1色あたり一定数量が必要になるケースもあります。 問い合わせ時には、総ロットだけでなく、カラー・サイズごとの最低数量も確認しておきましょう。
小ロットと大ロットはどちらがよい?
小ロットと大ロットのどちらが適しているかは、販売計画や予算によって異なります。
| メリット | 注意点 | |
|---|---|---|
| 小ロット | 在庫リスクを抑えやすく、テスト販売もしやすい | 1枚あたりの製造単価が高くなりやすい |
| 大ロット | 1枚あたりの製造単価を抑えやすい | 売れ残った場合の在庫リスクが大きくなる |
新しくブランドを立ち上げる場合や販売数量を予測しにくい場合は、単価だけを優先して大量生産するのではなく、実際に販売できる数量とのバランスを考えることが重要です。
TシャツOEMで選べる主な生地・素材
Tシャツはシンプルなアイテムだからこそ、生地によって着心地や見た目の印象が大きく変わります。
| 生地・素材 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| コットン | 肌触りが比較的やわらかく、Tシャツの定番素材 | カジュアル、ブランドTシャツなど |
| オープンエンド糸 | ざっくりとした風合いが出やすい | アメカジ、ストリート系など |
| コーマ糸 | 比較的なめらかで、きれいな表面感を出しやすい | きれいめ、高品質感を出したい商品など |
| ポリエステル | 速乾性などの機能を持たせやすい | スポーツ、トレーニングウェアなど |
| 混紡素材 | 複数素材の特徴を組み合わせられる | 着心地や機能性のバランスを取りたい商品 |
生地の厚みを表す「オンス(oz)」とは?
Tシャツの商品説明では、「5.6oz」「6.2oz」などの表記を見かけることがあります。 この「oz(オンス)」は生地の重量を示す単位で、Tシャツでは一般的に1平方ヤードあたりの生地重量を表します。
数値が小さいほど軽く薄手になりやすく、数値が大きくなるほど生地に厚みや重量感が出る傾向があります。 ただし、同じオンスでも糸の太さや編み方、素材によって触ったときの厚みや硬さは異なるため、オンスだけで生地の品質を判断することはできません。
| オンスの目安 | g/㎡の目安 | 生地の特徴 |
|---|---|---|
| 3〜4oz前後 | 約100〜140g/㎡ | 比較的薄手で軽い。夏向けや軽い着心地の商品に使いやすい一方、淡色では透け感が出る場合がある |
| 5〜6oz前後 | 約170〜200g/㎡ | 一般的なTシャツで使いやすい厚み。適度な生地感があり、幅広い用途に向いている |
| 6〜7oz前後 | 約200〜240g/㎡ | しっかりとした厚みを感じやすく、ヘビーウェイトTシャツとして使われることが多い |
| 7oz以上 | 約240g/㎡以上 | 重量感や存在感を出しやすい。厚手のストリート系Tシャツなどにも使われる |
たとえば、5.6ozは約190g/㎡、6.2ozは約210g/㎡、7.1ozは約240g/㎡がひとつの目安になります。 数字が少し違うだけでも、実際に手に取った際の生地感や着用時の印象が変わることがあります。
Tシャツの主なプリント・加工方法
TシャツOEMでは、プリントや刺繍などの加工方法によっても商品の印象が大きく変わります。 デザイン、数量、予算、生地との相性などを考えながら適した加工方法を選びます。
| 加工方法 | 得意な表現 | 特徴 |
|---|---|---|
| シルクスクリーン | ロゴ、少ない色数のデザイン | 版を作ってインクを刷る代表的な方法。一定数量の量産にも向いている |
| DTG・インクジェット | 写真、グラデーション、多色 | 生地に直接インクを吹き付けるため、細かなグラフィックを表現しやすい |
| DTF | 多色デザイン、細かなロゴ | フィルムに印刷したデザインを熱転写する方法で、幅広い素材に対応しやすい |
| 昇華転写 | 総柄、全面デザイン | 主にポリエステル系素材で使用され、スポーツウェアなどにも向いている |
| 刺繍 | ロゴ、ワンポイント | 糸による立体感があり、プリントとは異なる表情を出せる |
同じデザインでも加工方法によって仕上がりは異なります。 また、色数や加工面積、加工箇所が増えると費用が変わることもあるため、デザインだけでなく発注数量や予算も含めて加工方法を検討しましょう。
TシャツOEM企業・縫製工場の選び方
TシャツOEMに対応している企業は多くありますが、それぞれ得意な商品や生産数量、生産体制は異なります。 単純に価格だけで比較するのではなく、自分が作りたい商品との相性を確認しましょう。
1. 生産実績
作りたいTシャツに近い商品やテイストの実績があるか確認します。
2. 対応ロット
小ロット向けなのか、大量生産を得意としているのかを確認します。
3. 生産地
国内・海外それぞれの特徴を比較し、予算や納期に合う企業を選びます。
4. 提案力
生地や加工方法など、分からない部分を相談・提案してもらえるか確認します。
5. サンプル対応
量産前のサンプル作成や修正、サンプルのみの依頼が可能か確認します。
6. 対応範囲
ブランドネーム、洗濯表示、下げ札、検品、個包装など、必要な工程まで依頼できるか確認します。
個人でも依頼できるか
TシャツOEMは法人だけでなく、個人からの依頼に対応している企業もあります。 これからアパレルブランドを立ち上げる段階で法人化していない場合でも、依頼できる企業を探すことは可能です。
ただし、法人との取引のみを行っている企業や、個人の場合は発注数量や支払い条件などが設定されている企業もあります。 個人でOEMを検討している場合は、問い合わせ前に取引条件を確認しておくとスムーズです。
企画段階から相談できるか
初めてTシャツを作る場合は、生地の種類やオンス、縫製仕様、プリント方法などをすべて自分で決めるのが難しいこともあります。
その場合は、単に指示された商品を製造するだけでなく、生地選びや仕様設計、加工方法まで提案できるOEM企業を選ぶと進めやすくなります。 参考画像や作りたい商品のイメージ、販売予定価格などを伝えることで、条件に合わせた提案を受けられる場合があります。
ブランドネームや副資材まで対応しているか
ブランド商品としてTシャツを販売する場合は、Tシャツ本体だけでなく、ブランドネーム、サイズネーム、洗濯表示、下げ札、袋などが必要になることがあります。
これらの副資材までまとめて手配できるOEM企業もあれば、発注側で用意する必要がある企業もあります。 また、オリジナルネームなどには別途最低発注数量が設定されている場合もあるため、本体の最小ロットとあわせて確認しておきましょう。
TシャツOEM企業を比較して探す
アパレルOEM検索では、Tシャツに対応したOEM企業や縫製工場を探すことができます。 対応アイテムや地域、企業ごとの特徴などを確認しながら、自分の商品に合った依頼先を比較できます。
まとめ
TシャツOEMを活用すると、生地、シルエット、サイズ、縫製、プリント、ブランドネームなどを指定し、自社ブランドのオリジナルTシャツを製造できます。
一方で、費用や最小ロットは一律ではなく、既製ボディを使用するのか、生地や型紙から作るのかによっても条件は大きく変わります。 生地、加工方法、数量、生産地なども価格や納期を左右するため、まずは作りたいTシャツのイメージや希望数量、予算、納期を整理しておきましょう。
デザインや生地の仕様が決まっていない場合でも、企画や素材提案に対応しているOEM企業であれば相談できることがあります。 また、個人からの依頼、サンプルのみの作成、ブランドネームや洗濯表示などの副資材への対応状況も企業によって異なります。
Tシャツはシンプルなアイテムだからこそ、生地の素材やオンス、サイズ感、襟元、プリント方法などの違いが商品の印象を大きく左右します。 複数のOEM企業を比較しながら、作りたい商品や販売計画に合う依頼先を探すことが重要です。
TシャツOEMを複数社にまとめて相談するなら無料一括相談
アパレルOEM検索の無料一括相談では、作りたいTシャツの内容や希望ロット、予算、納期などを入力することで、複数のアパレルOEM企業や縫製工場にまとめて相談できます。
どの企業に依頼すればよいか分からない場合や、複数社から提案を受けて比較したい場合は、希望条件を整理したうえで活用してみましょう。